このページでは、僕が劇団で上演してきた演劇の脚本(台本・シナリオ)を無料公開しています。
お問合せフォームからご連絡いただければ、有料・無料公演を問わず、上演料などなく無料で使っていただけますので、ご自由にご利用ください。
とはいえ、著作権を放棄しているわけではありません。
必ず「作/渡辺和徳」というように、クレジットを掲載してください。
また、あくまでも演劇公演の上演を許可するものであり、公演の録画やその映像の公開等、作品の二次使用につきましては改めてご相談ください。
NEXT STAGE
秋は大衆劇団とコラボレーション!
9PROJECT秋の公演は、つかさんの作品の中でも一際明るい印象のある「寝盗られ宗介」を上演いたします。しかも今回は、今回は、長引くコロナ禍で中断した神戸公演を再開! そしていつも通りの東京公演を経て、本公演の締めくくりには、大衆演劇の劇場である「篠原演芸場」にて特別公演を行います!
篠原演芸場といえば、東京都北区で長い歴史を持つ大衆演劇の劇場です。ドサ回りの一座と、篠原演芸場。この組み合わせが似合わないはずがありません。
さらにこの特別公演では、大衆劇団の方々とのコラボレーションも決定! どの劇団の、どんな方々と、どんなコラボになるのか…? 実はまだまだ企画の真っ只中なんですが、面白いことになるのは間違いありません!
神戸→東京→篠原演芸場と、ドサ回りの一座よろしく劇場を回る、9PROJECTの「北村宗介一座」にどうぞご期待ください!
渡辺が作・演出した舞台3作品のDVD/Blu-rayが販売中!
9PROJECTの公式サイトでは、渡辺のオリジナル作品「異ノ邦ノ人へ」「夜長姫」、つかこうへい作「二代目はクリスチャン」のDVD/Blu-rayを販売中です!
「評決」
ライブハウスでのイベント用に書いた短編で、1954年に制作されたアメリカのテレビドラマ「十二人の怒れる男」をモチーフにしています。
元がライブハウス用なので、セットは椅子だけあれば上演できますし、少人数で1時間弱(25分×2幕)でできる作品ですから、小さい公演には向いているかと思います。
元ネタよりも、論理展開が甘いのはご容赦ください…(苦笑)
STORY
ある架空の街で起こった、一件の殺人事件…。
父親が娘を殺害したというその事件を裁くために、6名の市民が陪審員として集められた。
有罪は確実とされていた審議だったが、一人の陪審員の発言から、全てが揺らぎ始める。
有罪ならば死刑、無罪なら釈放。
二者択一を迫られる陪審員たちは、次第に事件の真相へと迫っていく。
果たして、父親は本当に娘を殺したのか…?
「怪物」(2014年12月上演)
「俺には、俺の罪が分からない…」
戦後の混乱期のただ中にある廃墟の街で、連続殺人事件が起きた。
被害者は皆、両目をつぶされ、体を焼かれていた。その凄惨な殺し方に、人々はこう噂した。
怪物が現れた—と。
事件の捜査にあたっていた刑事・若林は、捕らえられたばかりの犯人と向き合っていた。
人々からせむしと呼ばれた片腕の男は、体中に私刑の傷を負い、牢につながれている。
人々は彼を犯人と決めて疑わなかったが、若林だけは小さな疑念をぬぐい去れずにいた…。
「道化師の歌が聴こえる」(2013年7月上演)
そこは、壁に閉ざされた町。
誰も出入りするものはなく、また誰も壁の外を見たことがない。それでも町の人々は、そこでずっと平和に暮らしてきた。
だがある日、その町で一人の女が殺された。
捕まったのは、最近街にやってきたばかりの一人の余所者。
今まさに、町の人々による裁判が始まろうとしていた。
なぜ、余所者は女を殺さねばならなかったのか。
そして余所者は、何故この町にやってきたのか。
やがて見えてくる町の真実の姿。
たった一人の男の願いが、町の秩序を大きく揺り動かしていく。
「明日は、きっといい日だ」
そして二発目の銃声が、町に響き渡った。
「鬼〜贋大江山奇譚」(2008年12月上演)
「情けなしとよ、客僧たち
偽り非じといひつるに、鬼神に横道なきものを…」
(謡曲「大江山」より)
鬼子としてこの世に生を受けた伊吹は、生まれ落ちてすぐに殺されるところを朝廷に救われた。そして生き延びさせる代わりに剣を学び、鬼退治を命じられる。
百人、鬼を斬れば、人間になれる。人として認められる。
その言葉を信じ、以来、朝廷に仇なす多くの鬼たちを退治してきた。
いつか人間として受け入れられる日を夢見て…。
やがて大人になった伊吹は、最後の鬼退治を命じられる。大江山に住むという、その鬼を退治すれば人間になれる。だがその鬼、弥三郎と出会ったとき、伊吹の運命は大きく動き始める。
「…ひとつだけ教えてくれませんか。
鬼を退治し、鬼のいなくなったこの都は、本当に幸せなのですか。
恐れを失くしたこの国は、本当に幸せなのですか。
平和なこの国は、本当に幸福な国なのですか。」
鬼とは何か?人とは何か?
人は鬼を退治して、一体何を手に入れようとしたのか?
人を救おうとする想いが他方で人を殺し、豊かであろうとする努力が人の心を荒ませる。
有名な「酒呑童子」の物語をモチーフに、現代の矛盾に潜む「鬼」の姿を暴き出す。
「オレが鬼なら、お前はなんだ?」
この作品だけ、随分と古い作品になります。
劇団で初めて上演したオリジナル作品で、勢いに任せて書いたようなイメージがあります。
もうこういう作品を書くことは二度とないだろうな、と思っているのですが、若い子たち、特に高校生や大学生などには好まれるようで、今でも「上演してもいいですか?」という問合せをいただきます。
そこで、台本を再公開することにしました。
元々の台本と、北区AKT STAGEの中高生ワークショップが上演した際に60分バージョンも作ったので、その両方を掲載しておきます。
60分バージョンは、元々の役を2〜3人に割り振って、16人で上演できるように編集してあります。