子供のための発声ゲーム2

この後紹介するゲームは、比較的みんなが慣れてきたころに行うゲームです。お芝居を始めるための準備であったり、まだなじめていない子と仲よくなってもらうために、相性のよさそうなことグループになってもらって、一緒にゲームをやってもらったりします。もちろん、子供によってどういう遊びが好きか、安心してできることは何か、というのは違いますから、その子に合わせてゲームを考えたりするのですが、これは設定次第で、だいたいどんな子も楽しんでやってくれます。


発声ゲーム4 侵入ゲーム

悪者たちのすみかに侵入するゲームです。別に設定は何でも構いません。「○○ちゃんを助け出せ!」でもいいですし、子供たちの好みに合わせて忍者になったり、スパイになったり…楽しんでくれそうな設定を考えます。幼稚園生の時は「森の中にクマさんがいるから、見つからないようにね〜!」などと言ったりします。

教室の中を、見張り(クマ)役の先生たちがブラブラしています。子供たちは教室をぐるりと一周、見つからないように通り抜けなくてはなりません。
1人ずつか2人ずつ、コソコソと歩いていきます。2人組で行く時は、バラバラにならないように手をつないでいきます。先生が気配を感じて振り返った時には、小さくなって隠れなくてはいけません。別に実際に何かの陰に隠れる必要はありません。その場で小さくなって動かないだけです。先生たちが目を離したら、またコソコソと歩き始めます。設定付きのだるまさんがころんだ、だと思っていただければ、よいかと思います。先生たちがうまくフェイントをかけてあげることで、盛り上がります。

もちろん、ゴールまで着いた子や、まだ出発してない子は、「いいよ〜!」とか「あぶない!」とか、声をかけてあげます。

アレンジ

ストーリー仕立てでいろんなゲームを組み合わせたりします。たとえば最初は崖登りゲームをして悪者のすみかにたどり着き、それから侵入ゲームで悪者のすみかの中に入り、声を出さずにボール運びゲームで宝物を取り返し、最後は大きな声で悪者をやっつける、といった感じです。


発声ゲーム5 探偵ゲーム

最後にご紹介するのは、頭を使ったゲームが好きな子供たち向きのゲームです。小学校高学年の子たちの方が楽しんでやってくれると思います。

4人くらいのグループに分かれ、ある事件(これはどんなものでも構いません。子供たちに好きに考えてもらえばいいでしょう)の犯人を、グループごとに聞き込みをして当ててもらいます。犯人は先生がなってもいいですし、子供たちのだれかでも構いません。でも本人にも犯人の正体は内緒です。ですから、聞き込みをしてみたら犯人が自分だった!ということもあります。

先生たち数人に、犯人の手がかりを知る目撃者になってもらいます。たとえば…

 先生1=犯人の髪形を知っている。
 先生2=名前が何文字か知っている。
 先生3=スカートをはいていることを知っている。

先生一人に2〜3個手がかりをもっていてもらうといいでしょう。そして、先生1の知っている手がかりは、先生2は知りません。先生2は、髪形のことを聞かれても答えてはいけません。2〜3個手がかりを聞いたら、犯人が分かるようにしておくとよいと思います。

準備ができたら、聞き込み開始です。でも、「知っていることを教えて!」と、アバウトな聞き方をしても教えてくれません。ちゃんと具体的に、たとえば先生1に「どんな髪形?」というように聞かなくてはなりません。つまり子供たちは、手がかりを聞き出すまで、いろんな質問を考えなくてはいけないわけです。

そして、手がかりを聞き出したらグループ内で相談します。1個で分からなければ、2個目を聞きに行きます。それでも分からなければ3個目…ですが、なるべく少ない手がかりで犯人を当てたグループの勝ちになります。

このゲームでは、手がかりを聞き出す質問の段階でもいろんなことを考え相談しなくてはいけませんし、犯人を当てる時も相談が必要になります。コミュニケーションを取ることが非常に重要になってきますので、仲よくなっていないとできないゲームです。
ですがうまくコミュニケーションがとれると、犯人探しに向けて協力しあうことで、団結力を生みます。


終わりに

ここまでいろんな発声のゲームをご紹介してきました。実際には、もっともっとたくさんのゲームがあります。声だしの仕方も、内気な子が声を出しやすいように、その時その時に応じていろんなアレンジを加えてやります。ですがこれは、文章でご紹介できるようなことでもありませんので、関心を持たれた方は、ぜひ教室に遊びに来てください。また、フォームからお問い合わせいただければ、他のゲームや発声方法などをご紹介させていただきます。